【suchmos】アルバムTHE ANYMALが凄すぎるから褒めちぎる
「THE ANYMAL」が発売されて一週間以上が経ち、音楽業界があれやこれやとレビューをし続けている状態。
さらに肯定的な意見ばかりが並ぶという忍び寄りながら段々と評価されるという、名盤というには相応しい評価のされ方なのではないでしょうか。
素晴らしい出来であり、自画自賛し続けるsuchmosの本作が予想斜め上のあまりにも完成度が高すぎる一曲ずつ褒めて!紹介していこうと思います!
1.water
壊れた一定のテンポを保てないメトロノームの音?から始まる、整ったアートではなく不完全さを愛でることを警鐘させます。
キーボードから流れる音はまるでドビュッシーの「月の光」、神聖さを感じさせます。
構成が何度も変わっていき第一幕では神聖さ、第二幕ではサイケデリック、聞いたことのない民族楽器がたくさん使用され、第三幕では大円団、一個の映画が終わるように盛大に幕が閉じます。
聞いてて飽きのこない時にはドラマチックであり、時には静寂で冷静なsuchmosの新たな表現の形だと思います。
2.ROLL CALL
このアルバムで数少ない激しめの曲の一つですね。
めちゃくちゃかっこいいです。
Aメロのベースラインを基調とした気だるさは00年代のガレージロックを彷彿とさせ、サビで一気にギターとシンセサイザーの歪みとYONCEの高音がギャップを生み出し「静」と「動」がうまーく噛み合って一曲で何かが裏で起こってる‥感が素晴らしい。
ライブで聴きたい曲の一つ。
3.IN THE ZOO
先行で配信され、PVも出てます。
今の時代に出せる最高のサイケ、まるでdoors、velvet under ground、THE BAYを出したsuchmosが作った曲とは想像もつかない泥臭さと野性さが凝縮され、さらに難しすぎずシンプルにまとめあげた音楽性に、またsuchmosらしさを感じます。
後半に行くにつれて壮大な展開を見せていく構成は驚かされますし、クセになります。
4.YOU BLUE I
転調が少なくこれといった見せ場も少ないですが、ただ一つ言えるのは日本独自のテンポで「能」のようにゆっくりゆっくり霊的に忍び寄っていく曲構成と綺麗なサビの流れるようなギターのメロディは日本の音楽の底にあるブルースをうまく表現出来ていてかっこいいです!
5.BOUND
「隙間から漏れ出していくNOISE」
から楽器隊の気持ちいい音がこれでもかと溢れ出てくところ
めっちゃカッコいいです。
全体的にしっとりしていて「suchmosらしい」曲なのではないでしょうか、深夜の青く光る高速道路が似合いそうです。
6.Indigo Blues
11分以上ある一番壮大な曲です。
曲が始まるのに約3分、まるで何かを降霊させるかのようなイントロ、半端ない霊圧と気が感じられます。
ガレージロック調から始まり、転調されるかと思ったらビートルズのサージェントペッパーのようなサイケさに移ります。
「地」と「浮」これを交互に繰り返します。
完全にトリップです。
とどめはボヘミアンラプソディーばりのコーラスと超亜空間、恐ろしやsuchmos‥
7.PHASE2
S.G.Sのようなインストの曲。(どちらかというとE.E.Eに近いかも)
ジャズとファンクと丁度いいDJのスクラッチ音。
バックで「phase1」と聞こえその後に「phase2」、そして曲が終わる。
suchmosとしての転換期を意味するのか、それともこのアルバムの後半を示唆したのでしょうか。
8.WHY
ORIGINAL LOVE、ラブ・タンバリンズよろしく王道90年代シティポップ。
歌詞が初期の宇多田ヒカルのautomatic感がある、機械の「冷たさ」と人間の「暖かさ」が相乗効果を生み出し独特の未来感を感じさせます。
狙ったかのよう90年代感はとても素敵です。
PHASE2からの入り、待ってましたと言わんばかりのイントロが最高です。
日本橋、銀座、有楽町あたりで聴きたいですね。
9.ROMA
ベースが非常に重く、篭ったような音は重厚感を感じます。バックで木琴やクラシックギター?の音
曲調は非常に洒落ていてsuchmosの何をどうしたらこんな曲書けるのか?と思わせる一つ。
アルバム「THE KIDS」に収録されているsnooze、seaweedあたりの不穏さが非常に似ていると思います。
10.Hit Me,Thunder
suchmosが一番力を入れた曲がこれだと聞いたような。
ボーカルとアコギのみで始まるのはsuchmosらしさを完全に取っ払っているし、全体を通して無駄を完全に取り払った印象が強い。カッコつけているというよりか、本来のありのままの姿を見せつけている。
8分半あり、取り分け何か特出しているわけでもないので、非常に長いイメージ。
ライブで180度変化してくることを期待しています!
11.HERE COMES SIX POINTER
「一分一秒が快進撃さ」
全体的に歌詞が素晴らしいです!
デビューしてとんでもない勢いと凄まじい速さで日本の音楽やカルチャーに衝撃を与えたsuchmos、この早さを乗り越なす難しさ、葛藤や信念、まさに今のsuchmosのことを歌っているように聞こえます。
一分一秒を大切にするsuchmosが等身大に見えるまさに名曲です!
12.BUBBLE
本アルバムのLIFE EASYポジションではないだろうか。THE ANIMALのアンセムが全て詰まっています!
suchmosの根幹にある部分、生きることの楽しさ、無理をせずに全力を出すという信念、ありのままであることの大事さ、今まで張ってた肩スルッと抜け落ちる感覚が非常に心地よいです。
忙しさを乗り切った週末に聞ければ、suchmosから素敵な言葉が待っています‥
一曲一曲まだまだ噛み砕ける要素も多く、それがこのアルバムの良さでもあるのが本当に芸術的な観点で見ても素晴らしいと思います!
suchmosは同世代として誇りだし、自分も負けてはいられないという気持ちになります‥
最高な作品をありがとうsuchmos!
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